新人介護士の心得・挨拶と礼儀

せっかく介護の仕事を始めたからには、できるだけ長く勤めたいものです。ですが「この新人は使えない」と言われたら、やる気がなくなり、仕事を続けるのは難しいでしょう。どんな新人が「使えない」と思われてしまうのか、自分に当てはまるところがないか考えてみてください。
そもそも新人は仕事ができなくてあたり前です。介護業界には、福祉系の学校や専門学校に通っていた人、未経験、全く介護の知識がない人など、さまざまな人が入ってきます。知識があっても、経験が必要な仕事なので、たとえ学校で学んでいても最初からできなくて当然です。ですから、仕事が遅く、たどたどしいのは仕方ありません。自分はダメかもしれないと気に病む必要はないでしょう。
むしろ挨拶ができない、礼儀がなっていない新人の方が問題です。高齢者の方は、特に礼儀が厳しい時代に育って来られたので、挨拶など基本的なことがなっていない介護士に気分を害するかもしれません。そもそも、社会人として挨拶は基本中の基本。挨拶すらできない人は、他の仕事を覚えることも難しいでしょう。利用者さんにはもちろん、職員たちにも気持ちよく挨拶し、礼儀正しく振る舞いましょう。
優しい言葉使いは大切ですが、極端に砕けすぎた言葉を使うのもNG。利用者さんに「おじいちゃん」「おばあさん」と話しかけるのは失礼です。きちんと節度のある態度、言葉遣い、親しみやすく明るい表情を心がけましょう。きっと、利用者さんからも、職員からも愛される介護士になれるでしょう。

介護職における笑顔と挨拶の重要性

はじめて勤務する時は、どんな職種であれ緊張をするものです。
特に介護施設での仕事は一種の接客業でもあり、緊張ばかりが表に出てしまって笑顔を忘れてしまってはいけません。先輩たちは、即戦力を期待しているのではありません。初めての新人に期待するのは、「笑顔」と「挨拶」だといっても過言ではありません。
これは、介護という特殊な環境下で大切な、高齢者との人間関係、信頼関係を築く入口となるからです。忙しく動き回っている職員の中で、何に手を付けたらいいのか分からないでいることも多くあるでしょう。自由に動けなくて戸惑ってしまうでしょう。だからといって緊張して下を向いてうつむいてしまっては、高齢者に不安と心配を抱かせることになってしまいます。
知らない人達に囲まれ慣れない環境下で、「笑顔」で「挨拶」をすることは、意外と難しいものです。しかし、それが仕事の一つともいえるので、勇気を出してこちらから高齢者に心を開きましょう。
また、当然ながら最初は覚えなければならないことばかりです。ポケットにメモを忍ばせて書き留める準備も欠かせません。
介護という仕事は、対人間であるがゆえ、辛いことも多々あれど充実感を得られるやりがいのある仕事と言えます。介護士は、高齢者の限られた時間をともに過ごす貴重な人間ともいえます。その貴重な時間をともに過ごすことになるのなら、貴重な出会いの一つとして大切に扱う気持ちが大事です。
初出勤では「同じ高さの目線」で「笑顔」「元気な挨拶」を第一の目標として、「優しい気持ち」を大切にすれば素敵な介護スタッフへの第一歩となるはずです。